小川国夫『想う人』
小川国夫の文章がなんか好きなのは、自分のことばかり書いているからかなと思う。
特に初期の文章が好きなのは、小説技法が熟練する前だから、良くも悪くもストレートなのかもしれない。
「自分のこと」を、「ストレートに」書いたもの。
他には、重苦しい宗教的な気分、とかが特徴らしい。
たしかキリスト教徒なんだったかな。
最近喋った人が「たぶん自分のことが好きすぎるんだと思う」と自身を評していて、それをちゃんと知っててあけすけに言えるの、おもしろいなと思った。
自分中心の人間だということを、私はいまいち認めてない。
別に悪いことでもないというか、認めた上で「他人のこと考える時間も作るか」とか考えたらいいんだけどな。