続いて光 いくつもの

最近こんなの読みました

小池昌代『ことば汁』

 

「女房」しかまだ読んでないけど、私の持つ屈折に似たものが描かれていて面白かった。

ストーリー物があまり好きではない気がする。この本みたいに詩的な言葉で書かれた小説や、始めからストーリーが断絶してる不条理小説、事柄を羅列したようなポストモダンが好きみたい。

 

 

・木村友祐『イサの氾濫』

 

木村友祐さんの小説には切実なリアリティがある。作者の実体験が盛り込まれてたり、「書き手がいて、この小説を書いている」という状況自体が小説の中に描かれるメタい構造があったり。

それとは別に、単に現在の小説だからリアリティを感じるのかもしれん。古い小説ばかり読んでるけど、やっぱり現在の作品を読むのは大事な気がする。

 

 

・遠野遥『破局

 

今年の芥川賞。今の小説を読もうということで読んでる。深みがどれだけあるかは謎だが、けっこう読んでて面白い。やけに暗かったり、自己満足に見えたり、特殊な境遇を描いたものだったりが多い中で、誰でも共感できるようなキャンパスライフが舞台になってる。これなら売れてるのもわかる。

 

 

・片桐淳『開成中学入試問題講義の実況中継・国語』

 

薄井ゆうじ『飼育する少年』が入ってるから買ったけど、全体的によかった。国語教師を目指すに当たっての勉強。

 

 

・『高校生のための近現代文学ベーシック・ちくま小説入門』

 

取り上げられてる小説がかなり良い。河合塾とか駿台の参考書も見てみたのだが、私的にはこの2冊が今のところ参考になってる。

小池昌代はこの本で知って短編集を買ってみた。

 

 

三田誠広『天気の好い日は小説を書こう』

 

自分で小説を書くための参考になる本として、今までで一番よかった。ちょっとまた書けそうな気がしてきたが、やっぱり小説の文章を書きたいという気持ちがあまり湧かず、実際の執筆は放置。

 

 

手塚治虫火の鳥

 

今4巻だけど、良い作品だけど、なんとなく宮崎駿の方が好きかな。

 

 

・『創世記』

 

聖書を読もうと思うのだが、あんまり進んでない。

 

 

吉村昭『魚影の群れ』

 

国立近代美術館で映画の上映やってて、観に行った。かなり面白かった。80年代の演出、映像、役者、どれも響いた。夏目雅子という女優が好きだった。原作の小説を読んでみると、映画と小説ではかなり変わると思った。映画は演出と演技を観るものだ。小説だと、映画ではわからない、一人の心情に入り込んだ、詳しい描写を読める。

 

 

・下鴨車窓「微熱ガーデン」

 

オンライン読書会で元舞台俳優の女性と知り合った。お勧めしてくれた劇団のネット公演があったから、観てみて、とても面白かった。演劇というのは無縁な世界だったけど、興味が湧いた。

ナショナルシアターライブという、海外の演劇の映像を映画館で観れるものも紹介してもらった。12月4日からのシラノ・ド・ベルジュラックを大阪に観に行く予定。

 

 

・追記

 

気の赴くまま読み続けています。いろんなことを途中でやめてきたのだけど(会社員2年目だけど、仕事も今年でやめる予定です)、なんで小説を読むことは続けられているのか、自分でもよくわからない。

 

あとはフリースクールでボランティアをしてます。合わないかなと思う時もあったけど、わりと順調に続きそうでもあります。中学生と遊んでるうちに、スマホの第五人格っていうゲームをやったり。周りの人への愛情を感じたり。あとは将来なにしようかなと考えたりして暮らしてます。