続いて光 いくつもの

薄井ゆうじ『樹の上の草魚』

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薄井ゆうじの代表作。すごい小説。

 

ペニスを失って女性になった男が主人公で、失われていく物への優しい労わりと、優しさだけでは大切なものを失ってしまうよという強さを描く。

何かの雑誌で1994年?度の小説1位に選ばれてた覚えがある。

 

 

最近、薄井ゆうじ氏に見てもらって短編小説を書いている。一作目を提出したら数日で「面白くない」と帰ってきて今二作目を書いている。

 

この作品とか、薄井ゆうじ『くじらの降る森』とか小川国夫『相良油田』とか、

ブログにまとめたい気持ちもありつつ

 

もうちょっと高い次元で捉えて感受し、自分で小説も書きたかったので

ブログの簡単な文章としてはまとめられていない。

 

 

自分でそれなりに真剣に小説を書いてみると、世に出版されている小説の凄さを感じ始める。「読む力」はたぶん上がっていく。

 

そして尚も自分で書き続けたり、読むメインになったりする。

 

たぶんだけど、小説を真剣に読みたがってる人は大体自分でも書こうとするんじゃないかな。「読む」ことと「書く」ことは近く、最終的にほぼ重なると佐藤正午という作家も言っている。

 

 

私も小説好きの人間としての正当なルートを辿り始めてる気がする。

 

 

とりあえず薄井ゆうじという好きな作家を一人見つけられて、しかも存命のうちに交流があることは幸福である。

 

小川国夫とか小野正嗣とかももう少し読んでいきたい。

あと海外文学も読まないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

『樹の上の草魚』リンク